日本老年歯科医学会 嚥下内視鏡検査指針 作成にあたって

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はじめに
摂食・嚥下機能を評価するにあたり、嚥下内視鏡検査は嚥下造影検査とともに、きわめて有効であることが示されている。これまでに歯科医師は外来診療や訪問診療において摂食・嚥下障害患者に対して積極的な対応を行い、その実績を積み重ねてきている。近年では、日本・摂食嚥下リハビリテーション学会の医療検討委員会においてリハビリテーション科医師、耳鼻咽喉科医師、言語聴覚士とともに「嚥下内視鏡検査の標準的手順:日摂食嚥下リハ会誌11巻、389-402、2007」の作成に強く係わった。摂食機能療法において歯科医師が嚥下内視鏡検査をさらに積極的に利用することは嚥下障害患者に福音となるに違いない。しかし、本会では、嚥下内視鏡検査は十分な知識と技術を有する歯科医師が行うべきものであると考えている。さらに、一部ではあるが、歯科医師が嚥下内視鏡検査を行うことに対する懸念が示されていることもあり、歯科医師が本検査を行うにあたり必要な指針をまとめるに至った。
本指針の目的
本指針は、摂食・嚥下障害患者が安全に嚥下内視鏡検査を受け、そして、本検査から得られた結果により質の高い摂食機能療法を受療し、障害の改善やQOLの向上が得られるように、歯科医師の知識と技術の基準を設定しようとするものである。
経過
2008年に理事会に嚥下内視鏡検査指針(案)を上程し,学会ホームページでパブリックコメントを募集した。理事会での意見とパブリックコメントをもとに,案を修正し,2011年11月8日の臨時理事会の承認を得て,「嚥下内視鏡検査指針」を公表することとなった。

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