理事長挨拶

日本老年歯科医学会のさらなる発展を
Further Development of Japanese Society of Gerodontology

佐藤 裕二
Yuji Sato

理事長

ここ10年で本学会の会員数は2,000名から3,600名余に増加しました。これはひとえに,これまでの理事長はじめ役員の方々のご尽力により学会の魅力が増加したことによるものであり,敬意を表します。このたび,光栄なことに理事長に選出されましたので,本学会をさらに発展させるために,以下の5項目をメインに業務を遂行したいと考えます。

学術大会の魅力向上と社会連携

学術大会は学会の基幹事業です。大会は加速度的に大規模になっており,会員の半数以上が参加する活況を維持しながら,会員にとってさらに有意義でかつ深い研鑽が積めるよう,大会の企画運営を行い,2020年の30周年記念学術大会で具体化させます。また,市民フォーラムをさらに充実させ,国民が本会に負託するものに応えることで社会貢献を進めます。

専門医制度の充実

本学会のもつ高度で広範囲な専門性を十分に社会に届けるための一つが専門医制度です。歯科医師の専門医に加え,摂食機能療法専門歯科医師や認定歯科衛生士も始まりました。専門医が会員の1割になることを目指します。そのために,広告可能とするなどの「専門医の魅力」をさらに高めながら,地方における取得機会を増加させます。

支部組織の活性化

学会の基盤である都道府県単位の支部組織のさらなる活性化を図ります。具体的には,会員や代議員の少ない支部には積極的に研修施設設立を支援し,複数の都道府県をまとめた研修会・学術大会を充実させ,老年歯科医学の全国的な普及を図ります。

口腔機能低下症の確立

口腔機能低下症が病名として,検査や診断基準が提案され,4月から保険導入されました。今後は多くのデータ蓄積により診断基準を改定します。さらに,エビデンスに基づいた「生活・栄養・運動指導を含む管理方法」を確立し,診療ガイドライン作成を通じて本学会が歯科を大きく支えます。

信頼される活力ある学会へ

本学会には多分野の優秀な人材が全国各地に増えている現状を踏まえ,できるだけ多くの大学・地域の方々に学会運営に参画していただき,学会活動をさらに幅広く,深く活性化させます。また,各委員会間および他学会・団体との連携をさらに強化し,会員からより信頼される活力ある学会にします。

これまでの常任理事として15年間,そのうち総務担当として6年間にわたり,本学会の運営全般に携わらせていただいた経験を活かし,皆様方のご意見を集約し,目標実現のために,私は全力で取り組む所存です。

(一般社団法人日本老年歯科医学会理事長)
(昭和大学歯学部高齢者歯科学講座 主任教授)